3月法話

『浄土真宗のご法話とは』

これまで「お経の話」と題して浄土三部経を紹介してきましたが、先月でちょうど阿弥陀経までおおまかな話が出来ましたので、今月は少し内容を変えて「浄土真宗のご法話とは」という話をしてみたいと思います。

個人的なことではありますが、この度令和4年3月10日昼より13日朝まで、京都にあります本願寺にてご法話をさせていただくご縁をいただきました。約2年前から約束を頂いましたので心の準備はしていたつもりでしたが、やはり緊張の中でのご法話でありました。しかし同時に貴重なありがたいご縁であったと感じています。

 本願寺では毎日布教法話を任命された僧侶がいて、阿弥陀堂とという大きなお堂にて朝のお勤め(おと呼びます)の後に約7分間の法話があります。また午後2時からは、本願寺に隣接する聞法会館という宿泊研修施設の1階、総会所という場所にて30分2席の法話が行われています。これを「常例布教」と呼び、どなたでも聞くことが出来ます。

この朝昼のご法話をそれぞれ3回ずつというのが、今回私がいただいたご縁でした。ちなみにこれ以外にも毎日午前11時からは20分程のご法話が朝と同じく御影堂にて開かれていますが、こちらは私の担当外でした。さらに法要ともなれば、また別に法話をされる方がおられます。

このように毎日様々な時間や場所で、様々な人によって法話の場が設けられていますが、これらは一言でまとめるならば、全て阿弥陀様のお話だけをしているのです。喩え話や表現が変わろうと、最終的に浄土真宗における全てのご法話は阿弥陀様のお話以外にはありません。それは同時に、阿弥陀様という仏の眼を通して見えてくる私のすがたを気づかされることであり、その私が心配でたまらないと私に寄り添い、必ず仏と成らせて下さる阿弥陀様のはたらきを聞かせていただくことであります。

つまりご法話とは阿弥陀様の話であり、皆さま一人ひとりに対する自分私自身についての話です。決して他人事の話ではありません。もし他人事の話であれば聞いても聞かなくてもどちらでも構いませんが、他の誰でもない自分自身の話ですからぜひお寺にお参りいただき、そしてご法話を聞いていただきたいのです。

このホームページでもお話を書いていきますし、また法要等の行事のご案内も更新していきます。ぜひとも明元寺へ足を運んでいただき、阿弥陀様のお話・自分自身の話を聞いていただきたいと思っております。